niwakaの“あくまで個人の感想です。”

その名の通り熱しやすく冷めやすい"niwaka"が、徒然なるままに色々なことを書き散らします。

ジョーカー -旧約探偵神話-


ジョーカー―旧約探偵神話 (講談社ノベルス)ジョーカー―旧約探偵神話 (講談社ノベルス)
(1997/01)
清涼院 流水

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 京都府某所に建てられた巨大な旅館・幻影城。ここには毎年春と秋に、関西在住の作家たちとその家族が合宿をしに訪れる。
 彼らとは別に幻影城を訪れた、旅館の主人から「キリギリスさん」と呼ばれる初老の客や、二人の参加者によるトリックの盗作を巡る喧嘩など、所々で不穏なものが感じられるその晩、参加者の一人が、「推理小説を構成する要素を全て盛り込んだ物語」の執筆宣言をした。しかも、舞台はここ幻影城、登場人物は幻影城内にいる全ての人間だという。
 途方もない挑戦に傑作誕生の期待が高まる参加者の面々。その翌日、第一の被害者が異常な状況下で発見され――。

 連続して起こる不可解な謎と殺人。入り乱れる登場人物。そして、逆転に次ぐ逆転を繰り返して読者を翻弄する登場人物たちの推理。

 果たして、登場人物の誰が全ての真相を暴き、事件を解決に導くのか。犯人、【芸術家/アーティスト】の目的と正体は。

 これは、推理小説を愛する人に作者が送った、――挑発状だ。


 挑発状。この一言に尽きると思う。

 推理小説好きにはたまらない構成と展開。だがその結末は、推理小説好きには受け入れ難いものになったはずだ。

 推理小説を構成する要素を全て盛り込んだ物語は、果たして推理小説と呼べるのか。

 この矛盾を内包した物語。推理小説好きなら、一度は読んでみてはいかがだろうか。
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