それらの多くは、その地点が「神様」や「魔」や「霊」や「気」の通り道になっていることに気付かずに建物を建ててしまい、その内の一部屋、または複数の部屋に道が通ることになる。道が通っている部屋は、よっぽど鈍くなければ始終違和感を感じる部屋になっており、その違和感が住人の心身や運が悪くして、人が長く居つかない部屋になる、という。
だが、中には物件自体が「良くない」こともあるらしい。
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例えば、ここの終盤に語られている「三角屋敷」。知人が新しく引っ越して、そこでパーティをするから、と呼ばれて行った先が、二等辺三角形の型をした、三階建てのマンションだった。そこで「ヤバイ」ものを感じた著者が色々と調べてみると、とんでもないことを知ってしまうことに……。
ちなみにここも、現在、その場所が特定されてしまっているらしく、大手検索サイトで調べてみると、そこと目されている地名が上位に表示される。ということは、googleを利用すれば外観と上空からの光景が見えてしまう、ということである。何も知らない人もいるのだから、大っぴらに指摘するのはいかがなものか、と思うのだが……。
もう一つ。
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東京都内某所にある、三階建てのマンション。 (今気付いたけど、ここも三階建てだよ……)
そこは寸法や間取りがおかしく、体験者が入居した初日から怪現象が起き、更に地下には不可解な空間が広がっているという、謎に満ちた部屋だった。
著者はそこで怪現象の撮影を試みようと、様々な挑戦をするのだが……。
繰り返すが、世の中には、事故物件よりも嫌な物件がある。
新しい物件を選ぶ際、下見に来た部屋の寸法や間取りがおかしかったり、説明にないものがあったり、室内で妙な違和感を感じたりすることがあったら……。
――そこに住むのは、やめた方がいいのかもしれない。
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