FC2ブログ

風月文語の適当徒然

風月文語(ふうげつ ぶんご)です。適当に徒然なことを記事にします。

サバイバル・オブ・ザ・デッド

サバイバル・オブ・ザ・デッド [DVD]サバイバル・オブ・ザ・デッド [DVD]
(2010/10/02)
アラン・ヴァン・スプラング、ケネス・ウェルシュ 他

商品詳細を見る


 突如として死者が蘇り、人々を襲い始めたという衝撃的なニュースが世界を駆け巡る。それから4週間あまりが経過し、世界はまさに地獄と化していた。
 元州兵のサージ(アラン・ヴァン・スプラング)も、秩序を失って崩壊した軍隊を離れ、強盗を繰り返しながら安全な場所を探し求めていた。だが、そんな生活と世界に嫌気がさしてきたちょうどその頃、にわかには信じ難い情報が舞い込んで来る。デラウェア沖に安全な島があるというのだ。サージは情報の真偽を疑いつつも、どこにも希望を見出せない今、わずかな望みを託してボーイ(デヴォン・ボスティック)ら仲間たちとともにその島へ向かうことにする。
 様々な苦難を乗り越え、命からがら島へ辿り着く一行。だがそこで彼らを待ち受けていたのは、島民の襲撃と進化を遂げつつある死者の群れだった……。

 以下、ネタバレなので、ご注意。




 ロメロ特有の、人間全体に対する皮肉に彩られた『~・オブ・ザ・デッド』の最新作。
 ホラー映画としてではなく、社会批判的映画として観ると、なかなか面白い。

 二つの一族が支配する島。昔から意見が対立しがちな双方の長。死者の扱いを巡って一方が島を追い出される。
 追い出された長オフリンは死者から逃れる人に島への移住を持ちかけるが、その本音は追い出した長への嫌がらせ。
 追い出した側の長マルドゥーンは聖書偏重主義で一連の出来事を「審判の日」の先触れと捉え、死者の尊厳を尊重しようとする。しかしこれも自身のエゴに満ちているもので、死者を鎖に繋いで飼い慣らそうと試みるものの、意に沿わぬ結果を出す死者は容赦なく撃ち殺す。またオフリンの手引きで島に入ってきた者たち、己の意に沿わない者たちも、「島を守る」という名分で撃ち殺す。
 主人公のサージは、偶々先に出会っていたからオフリンの側についた。オフリンの主張しか聞いていない。もし立場が逆で、マルドゥーンに先に出会っていたらどうなっていただろうか。もちろん答えは出ない。

 だがエンディング。


 “敵か味方か”の世界では、どちらが正しいか、水掛け論になる。
 戦いの原因は忘れられ、最後は意地の張り合いだ。



 サージの独白の後、死者となっても空っぽの銃を互いに向け合い、引き金をひくオフリンとマルドゥーンの姿。

 私は、日本の政治をそこに重ねた。
 
 今の日本の政争が、ただの「意地の張り合い」ではない、という根拠があるだろうか?

 このぐだぐだな政争が続く限り、近い将来、日本はあらゆる面において他国に侵略されてしまうのではないか、という魚の小骨のような危惧を、私はこの映画を観て抱いてしまった。

 そう。

 死者に覆われてしまった、世界のように。
スポンサーサイト

テーマ:心に残る映画 - ジャンル:映画

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://publicoenemy.blog60.fc2.com/tb.php/554-c0853d26
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad