![]() | 零崎人識の人間関係 戯言遣いとの関係 (講談社ノベルス) (2010/03/25) 西尾 維新 商品詳細を見る |
未解決事件の一つ、「京都連続通り魔事件」。被害者は全て一般人。犯人は――殺人鬼、零崎人識。
これは、前作では語られなかった、「京都連続通り魔事件」の詳細な物語であり、零崎人識の苦闘の物語である。
以下ネタバレ含む感想。↓
![]() | クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識 (講談社ノベルス) (2002/05/08) 西尾 維新take 商品詳細を見る |
![]() | クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識 (講談社文庫) (2008/06/13) 西尾 維新 商品詳細を見る |
↑本編では著されなかった、「京都連続通り魔事件」と零崎人識を主軸とした、上記作品の言わばB面のような作品。全三作とは違い、今作では第三者から見た零崎人識が描写されている。
通して読んで、改めて感じたのは、零崎一賊を主軸として物語を読むと、彼らはひたすら不器用で家族思いで格好いい。
だが一般人の目から見れば、やはり彼らは「殺人鬼」という異常な存在なのだ。
人識と出会う人々は、多少「一般」という枠から外れているかもしれないけれど、財力の世界からも権力の世界からも暴力の世界からも縁遠い、一般人。
人識と偶々出会っただけで殺された被害者。
人識と偶々出会っただけで殺されなかった目撃者。
「彼らは何故殺され、何故殺されなかったのか」というホワイダニット(動機)が主軸の、原点回帰の推理小説でした。
しかし――。○○○○という動機のためだけに人を殺し、解体までする人識は、やはり殺人鬼、零崎一賊ですな。
スポンサーサイト