niwakaの“あくまで個人の感想です。”

その名の通り熱しやすく冷めやすい"niwaka"が、徒然なるままに色々なことを書き散らします。

ep05-04

 以下は裕子から聞いた話だ。
 ショックで呂律が回らない香葉村さんを谷野さんに預けると、黒川さんは二階へ上がった。好奇心で、その場にいた私たちも続く。
 201号室のドアは開いていて、異臭も確実にその奥から漂っていた。隣の202号室からは、何事か、と笹谷さんが出てきている。朝なのに服装が昨日と同じだったことが少し気になった(というのは裕子の談)。黒川さんが開いてるドアをノックし、入ることを伝えてから中に入る。即座に私たちも部屋の中を見た。

 天井から、黒い照る照る坊主がぶら下がっていた。

 それを見たショックで私は気を失ったようで、その他は私が気を失ったことで、かえって正気を保つことができたようだ。黒川さんが慌ててドアを閉め、客に食堂に戻るよう促してから、私を背負って自分も食堂に戻った。そして、香葉村さんの傍らにいた谷野さんに何か話すと、
「私はこれから警察に電話します。不安でしょうが、皆さんはここでしばらくお待ちください。食事をする、しない、はご自由ですので、ご要望があれば谷野にお伝えください」
 そう言って食堂を出ていった。
 東里さんの傍らにいた綾瀬さんが谷野さんに何が起きたのかを訊ね、スポーツ刈りの男が連れの女性二人に何が起きたかを話し、茶髪の男が酒をがぶ飲みし、笹谷さんがテーブルについた状態で頭を抱えていたところで――

「あなたが目を覚ましたの」
「そうだったんだ――」
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テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学

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