思っているより濃いんですよ
暗闇みたいなダークブルーなんです"
臥煙伊豆湖に呼び出された阿良々木暦が目にしたのは、入院着を身に着けた木乃伊。
臥煙さんによると、被害者は直江津高校の女子生徒。そして首筋辺りには、特徴的な二つの穴が穿たれていた。
二度あることは三度ある。新たなる吸血鬼異変の解決に向け、大学生となった暦は町を奔走する。
果たして、此度の主犯は、忍野忍を吸血鬼にした吸血鬼なのか――?
新シリーズ、<モンスターシーズン>が開幕! 今回は決死にして必死にして万死の吸血鬼が再登場!
真相には目を丸くした。らしくないのはわかっていたので「血を吸われた被害者が加害者に」という展開は予想できたが、まさかもう一捻りあったとは。「自分に何かが起きて、そして何かがどうにかなってしまえばいい」という、醜くも生々しい、誰もが抱く想いから端を発する動機も、現役の学生だけでなく誰もが共感できるのではないだろうか。私だって同じ想いを抱いたことが少なからずあるが、実際に事が起きると「起きなければ良かった」という気持ちを抱くものだ。
「何かが起きてほしい。でも本当に起きてほしくはない」
ゆえに、その"何か"を求めて、今も私は虚構の物語を求める。
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