niwakaの“あくまで個人の感想です。”

その名の通り熱しやすく冷めやすい"niwaka"が、徒然なるままに色々なことを書き散らします。

業物語

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西尾 維新 VOFAN

講談社 2016-01-14
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 忍野忍。
 鉄血にして熱血にして冷血の吸血鬼、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードの搾りかす。
 その搾りかすになる前――。
 キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードがキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードとなる前、成り果てる前、彼女は人間だった。人間で、極めて人間的でありながら、非人間的でもあった。
 彼女は生まれた時から美しかった。その美しさに誰もが魅了された。魅了されない者などいないほどに、非人間的なまでに美しかった。
 しかしたった一人、唯一人、それを嘆く者がいた。それは彼女自身だった。
 誰もが自分を見てくれない。自分の見かけ上の美しさばかりを褒め称え、自分をちゃんと見てくれない。しかしその嘆き憂いる姿もまた美しく、誰もが彼女の内心を見ることなく、見ることができずにいた。
 そんな彼女の悩みに応えたのは、一人の年老いた魔女だった。魔女は彼女の外見を目立たなくし、代わりに内面、つまり、彼女の心が皆に見えるようにしたのだ。
 しかし。
 彼女の心は、精神は外見以上に正しく誇り高く美しいものだった。その絵にも描けず言葉にもできない美しさに、目にした者は残らず自分の命よりも大事なもの、または命そのものを彼女に捧げた。そうして皆満足して死んでいき、結果、国は滅びた。その美しさゆえに、彼女は傾国の美女ならぬ、亡国の美女となったのだ。
 その正しすぎる心ゆえに自殺も許せない彼女は、そうして旅に出た。いつの日か、誰かを殺すのではなく救う自分になるために。
 これはそんな御伽話のお姫様が伝説の吸血鬼になるまでの、成り果てるまでの物語である。

 キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードの他、阿良々木火憐、羽川翼の物語を収録した、物語シリーズのサイドストーリーズ第二弾!
 以下、ネタバレ含む感想。


 今回も読み終えてから改めて箱絵を見ると、それぞれの話の特徴が全て描かれていることがわかる。ネタバレしてるけどネタバレになっていない絶妙な構図で、猿の惑星のカバーもこういうのに変えるべきなんじゃないかと思った。
 今巻では、本筋であろうキスショットの話がやはり一番楽しんで読めた。忍の七変化はさぞアニメ映えするんだろうな。羽川翼の物語はアニメの副音声ネタを小説に逆輸入した感じで、副音声を知っていると新鮮味はそんなに感じなかった。
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テーマ:読書感想 - ジャンル:本・雑誌

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