niwakaの“あくまで個人の感想です。”

その名の通り熱しやすく冷めやすい"niwaka"が、徒然なるままに色々なことを書き散らします。

官能小説用語表現辞典

官能小説用語表現辞典 (ちくま文庫)官能小説用語表現辞典 (ちくま文庫)
永田 守弘

筑摩書房 2006-10
売り上げランキング : 5112

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


 官能小説。一言で言ってしまえば、性行為をメインにしたジャンルである。だが、官能小説の面白さはその性行為の描写にある。
 性表現を絵ではなく、言葉で豊かに表現する。前戯から本番、そして事後という基本的な流れは同じなだけに、それをどう個性的に表現するかが作家の本領が試される時だ。
 直接的な表現から擬態語・擬音語・オノマトペ、食べ物や身近なものへの例えまで、編者が読んだ600超の官能小説の中から、特に印象的な表現を選出しまとめた用語表現辞典。

 言葉による表現の面白さ。それは官能小説にも当てはまる。そして官能小説の表現(の一部)は全年齢向けの小説にも応用可能である。特に食事シーンの演出に使えるかも。表現の幅を広げたい人は一読をお薦めする。

 以下、辞典を参考に作ってみた短文。果物を食べているだけ。


 彼女から桃をもらった。
(中略)
 彼女の桃はまだ熟しきっておらず、固さが残っているが、その香りは味わいたい気持ちを十分に引き出すものだった。
 少し力を込めると皮が裂け、割れ目から蜜汁が溢れ出てきたので、慌てて舌を出し、ツーッと桃に這わせて舐め取る。
 裂け口から少しづつ流れ出る酸味混じりの果汁を、私はぺろっ、ぺろっと舐めて味わっていたが、やがて口を白い谷に近づけ、舌をトロトロの蜜穴に刺し入れるとぴちゃぴちゃと音を立てて舐め回し、そうして舌で集めた甘い雫を、んくっ、くんっ、と喉に流し込んでいった。
スポンサーサイト

テーマ:詩・ことば - ジャンル:小説・文学

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://publicoenemy.blog60.fc2.com/tb.php/1290-91fe127f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad