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《彼は己の内にある矛盾や葛藤を表現し切ろうと試み続けたのか。》
マーラーの交響曲第5番。過去に聴いたのは第3部第4楽章、しかも抜粋で、通しで聴くのはこれが初めて。静と動、遅と速、哀と楽が同居するという矛盾を孕みつつ、しかしそれが不協和音にならないよう、緻密に構成されている。
しかしそのせいだろうか、なぜか感動できない、心に響かないのだ。
解説には「パロディー」という単号が散見している。それを踏まえると、心中に様々な矛盾や葛藤を内包しているマーラーは、意識的にか無意識的にか、「音楽は人を感動させるべきもの」という一般常識を茶化そうとしたのではないか。そんな妄想が浮かんできてしまった。
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