niwakaの“あくまで個人の感想です。”

その名の通り熱しやすく冷めやすい"niwaka"が、徒然なるままに色々なことを書き散らします。

群衆心理

群衆心理 (講談社学術文庫)群衆心理 (講談社学術文庫)
ギュスターヴ・ル・ボン 桜井 成夫

講談社 1993-09-06
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 己の目的を遂げるための、最も有効な手段の一つは「群衆を利用する」ことである。上手く用いれば多大な利益をもたらすが、しかし、それは非常に難しい舵取りを迫られるもので、ほんの僅かな失敗で己を窮地に追いやる劇薬でもある――。
 史実から「群集心理」を考察し、その特徴と功罪、そして民主主義・多数決重視を盲信する危うさを分析した心理学・社会学の古典。


 訳が比較的読みやすかった。現代の人間から見れば「これはちょっと違うのではないか」と思える分析もあるが、「付和雷同」や「お国柄」など、現代の"集団"の理解にも大いに役立つ点、人は百年以上経ってもその本質はなかなか変えられないのかなと思ってしまう。
 古くは関東大震災直後、情報不足と流言飛語により多発した私刑行為(リンチ)。戦時中の各国のプロパガンダと国民の団結力。一人の誤った証言による冤罪。
 現代に至っても権威や肩書への盲信や、電子ネットワークによる賛同者募集やデマゴギーの拡散(集団感染/パンデミック)など、著者が分析した通りの現象はあちらこちらで起きている。
 最近も日本を含む各国で「民意を無視している」とか「民意を誤導している」とかあるが、政治家も、マスメディアの関係者も、そして群衆を構成している一人一人である我々も、一度これを読み直して群衆の取り扱いについて今一度考えてみてもいいのではないだろうか。
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