niwakaの“あくまで個人の感想です。”

その名の通り熱しやすく冷めやすい"niwaka"が、徒然なるままに色々なことを書き散らします。

大斬─オオギリ─


大斬─オオギリ─ (ジャンプコミックス)大斬─オオギリ─ (ジャンプコミックス)
(2015/04/03)
暁月 あきら、小畑 健 他

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 集英社が企画したのは、作家にはお題に沿ったネームを作ってもらい、漫画家にはそれをマンガに仕立ててもらうという、漫画版「大喜利」だった――。

作家はネームで“創作力”という芸を披露し、
それを受けた漫画家はマンガで“表現力”という芸を披露して
競い合う!


 ネームを作る作家は西尾維新。対してそれをマンガに仕立てるのは9人の漫画家たちという、異色のコラボレーション短篇集。


「娘入り箱」(×暁月あきら)
 ある雨の日、不良が道で拾ったのは、幼女が入った箱だった!

「RKD-EK9」(×小畑健)
 天国の存在が“科学的に”証明され、死後の先には“絶望”しかなくなった近未来。
 それでも天国に憧れる若人が考えた、天国に行く方法とは。

「何までなら殺せる?」(×池田晃久)
 子供ながらに考えた、命を奪うことへのハードル。
 単細胞、植物、菌類、昆虫、魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類、――そして人類。
 ここまでなら罪悪感を感じることなく殺せる。ここまでは抵抗はあるけどまあ殺せる。ここからは――。
 あんたは「何までなら殺せる?」

「ハンガーストライキ!」(×福島鉄平)
 スポーツメーカーが開発した、常人を超人に変える空手道着『ノーバウンド』。そのモニターである突子は、理想と現実の狭間で葛藤しつつもモニターとしての役目をこなすために空手の大会に参加していた。
 そんな突子の決勝戦の相手は、ツギハギだらけの道着を着ていて――。

「恋ある道具屋」(×山川あいじ)
 いつかどこかに存在する小売店。そこで購入したのは、相手を無条件に自分の虜にする「指輪」だった。しかし、それには使用するにあたって守るべき注意事項があって――。

「オフサイドを教えて」(×中山敦支)
 サッカー部を引退したばかりの伊島に、突如「オフサイドを教えて!」と現れた大房。サッカーの「S」の字も知らず、典型的な「馬鹿」の大房がオフサイドに拘る理由とは。

「どうしても叶えたいたったひとつの願いと割とそうでもない99の願い」(×中村光)
 互いの命と魂を賭けて殺し合うデスゲームで優勝した“俺”。しかしその先には、更に過酷で孤独な戦いがあった。

「僕らは雑には学ばない」(×河下水希)
「カバの汗ってピンク色らしいですよ?」
「よーし、じゃあ今から確認に行くぞい!」
「いやいやいやいや!」

「友達いない同盟」(×金田一蓮十郎)
 友達いない同盟は新規加盟者を募集しています。加盟条件はふたつだけ。
 ひとつ、友達がいないこと。
 ふたつ、友達にならないこと。
 そんな「友達いない同盟」の、とある一日を追ってみましょう。


 一言で言うなら、漫画版「大喜利」。または西尾維新版「世にも奇妙な物語」。個人的には「友達いない同盟」が読みやすかったですね。理由は「会話ネタが好きなんで」。話の展開の仕方は再読必至な「ハンガーストライキ!」が良かったかも。

 以下、各話のネタバレ含む感想。


「娘入り箱」(×暁月あきら)
 ボーイミーツガールで異類婚姻譚。オーソドックスな恋愛物語。

「RKD-EK9」(×小畑健)
 これは黒かった。(笑)
 シニカルなオチがなんだろう、筒井康隆っぽいかな。

「何までなら殺せる?」(×池田晃久)
 ホラー……なのかな?
 愛ゆえに、というか価値観の相違、というか。
 人間よりもペットを、哺乳類を、植物を上位に考える人、少なからず、でも確実にいるしね!
 で、愛が高じすぎて事件を起こすことも。

「ハンガーストライキ!」(×福島鉄平)
 掛詞である「hanger」と「hunger」、そして「strike」の意味が作品全体のテーマになっているので、ぜひ辞書を引いてみて!
 性能が格段に上位の相手にどう勝利するか、が見所だったが、既に冒頭でヒントが出ていたか。
 メイン二人がなぜ“女性”なのかは、オチで納得。おそらく、伝説シリーズ・四国編の“アレ”を逆転させた発想が元にあると見た。なんせ『魔法のコスチューム』だし!

「恋ある道具屋」(×山川あいじ)
 料金を恋愛を成功させるのに見合う対価だと思えば「イイハナシダナー」。悪魔や魔力が本物か偽物か、曖昧にしたまま、というのもいい余韻を残している。

「オフサイドを教えて」(×中山敦支)
 サッカーを知らない人でもオフサイドなら解るようになる漫画かも。
 起承転結の“転”にあたる「理由」が予想外に重かった。しかしその分、“結”までに至る展開に良いスピード感が出ていましたね。

「どうしても叶えたいたったひとつの願いと割とそうでもない99の願い」(×中村光)
「どんな願いでも叶う。ただし、たったひとつだけ――」
 理想的な願いを考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えて考えた結果、自分“だけ”を救う、現実的な願いだった。なんと自由で不自由なことか! これって一種の哲学ですよね。
 で、十二大戦の詳細は別日に出るとか。書きたくなっちゃったんだろうなあ。


十二大戦十二大戦
(2015/05/19)
西尾 維新

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「僕らは雑には学ばない」(×河下水希)
 雑学を「雑に学ぶ」と読むのは結構な「アハ体験」だった。趣味の一つが旅行だから、その体験から来ているのだろうか。
 でも確かに、「超音波や音叉で味が変わる」とか「蛇口に磁石を取り付けると軟らかくなる」とか、知識で知るのと実際に経験するのとでは感動が大きく違いますね。写真や映像も、肉眼でとらえた光景を100%再現できないですから、実際に見た時の感動は、やっぱりテレビで見るのとは大きく違います。
 これからもできる範囲でできることはしていきたいですね。

「友達いない同盟」(×金田一蓮十郎)
 会話劇。「肌色タイツ」と「生還フラグ」がツボった。でも最近の作品だと一部生還フラグになっていないフラグもあったような。
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テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

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