niwakaの“あくまで個人の感想です。”

その名の通り熱しやすく冷めやすい"niwaka"が、徒然なるままに色々なことを書き散らします。

03-03

 程なくスポーツ刈りが黒川さんを連れて戻ってきた。黒川さんが持っていた氷袋を女性に渡し、痛む所や欲しいものを訊いている。それから谷野さんが薬と水が入ったコップを持ってきて彼女に飲ませた。
「歩けますか? もうしばらくここで休みますか? それとも個室で横になりますか?」
 黒川さんが尋ねる。返事はここまで聞こえなかったが個室に移動する方を選んだらしく、スポーツ刈りが彼女を抱き抱え、そしてショートカットがそれに付き添う形で三人は食堂を出ていった。
 ふうっ、と綾瀬さんが溜息をつく。それだけで場の空気がいくらか和らいだ気がした。
「さて、これからどうする?」
 東里さんが腰に手を当て、私たちを見て尋ねた。食堂の時計を見ると十時を回っている。
「寝るにはまだ早いんですよねー」
「よし、じゃあこの空気を変えるために、少し遊ぼうか。黒川さん、トランプありましたら、持ってきてもらえませんか?」
 わかりました、と黒川さんは答えて食堂を出ていった。
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テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学

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