![]() | クラシックプレミアム 2015年 1/20号 [雑誌] (2015/01/06) 不明 商品詳細を見る |
《『モーツァルト』として楽しむか。『オペラ』として楽しむか。》
今号の収録曲は、モーツァルトが作詞作曲した5つのオペラから抜粋された一部で構成されている。
制作サイドからすれば釈迦に説法だろうし、ある程度クラシックを齧った人になら読むに耐えない戯言になるが、これまでも数回オペラが特集されたが、やはりCD1枚ではオペラの魅力は伝わり難い。神楽や能狂言や歌舞伎と同様、オペラも耳だけでなく、目でも楽しむように構成されているからだ。今様に例えるなら、外国のテレビドラマを録音し、CDに焼き、前知識を持たない人に聴かせることと同じだ。
だから解説にもある通り、今号は「モーツァルトの」オペラとして収録作品を知り、学び、楽しむべきなのだろう。
『古楽演奏』にまつわるコラムでの、「演奏家≒間借り人≒管理者」の喩えはとても面白かった。
作者に敬意を評し、本来の姿をありのままに復元し、固定すべきか。原型を残しつつ、しかし大胆なアレンジを試みるか。
この喩えは音楽に限らず、最初の主人が亡くなってから数世紀を経た、あらゆる古典美術や芸術、文芸にも通用すると思う。
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