niwakaの“あくまで個人の感想です。”

その名の通り熱しやすく冷めやすい"niwaka"が、徒然なるままに色々なことを書き散らします。

ドグラ・マグラ

図書カード:No.2093


ドグラ・マグラ (現代教養文庫 884 夢野久作傑作選 4)ドグラ・マグラ (現代教養文庫 884 夢野久作傑作選 4)
(1976)
夢野 久作

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「……これは何ですか……この『ドグラ・マグラ』というのは……」
「それは、精神病者の心理状態の不可思議さを表現した珍奇な、面白い製作の一つです。この内容と申しますのは、一種の超常識的な科学物語とでも申しましょうか」
「……超常識的な科学物語……」
「実に奇怪極まる文章で、科学趣味、猟奇趣味、エロチシズム、探偵趣味、ノンセンス味、神秘趣味なぞというものが隅々まで重なり合っているという極めて眩惑的な構想で、気味の悪い妖気が全篇に横溢しております」
「……どういう意味なんですか……このドグラ・マグラという言葉のホントウの意味は……日本語なのですか、それとも……」
「……このドグラ・マグラという言葉は……」

 …………ブウウ――――――ンンン――――――ンンンン………………。
 …………ブウウ――――――ンンン――――――ンンンン………………。

 どこか近くで、ボンボン時計が鳴っている――。


 コンクリートで囲まれた部屋で目を覚ました“私”。だが“私”には一切の記憶がなかった。記憶を取り戻すために、訪れた法医学教授により外に出された“私”だったが――。

 記憶を取り戻すため、教授から様々な情報を与えられ、手渡された書類に目を通していく内に、戸惑い、面食らい、虚と実、現と幻が綯い交ぜになり、やがて冒頭へと回帰していく。円環するウロボロスの理で構築された、無限地獄のような、循環する物語。
 その緻密で理知的ながらも常軌を逸した内容に、日本探偵小説史上における「三大奇書」に選ばれた推理小説。これはぜひ“私”に感情移入して、“私”に自分を重ね合わせて読んでほしい。
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