![]() | ベース、ドラムスはジャズの骨格:ブルース・マーチ (JAZZ100年 11/25号) (2014/11/11) 不明 商品詳細を見る |
《バンドにおいてドラマーとベーシストは脇役か、主役か》
ドラムスやベースが主役の曲が少ないのは、「演奏を調えるための脇役に徹すべき」という風潮が強かったからではなく、「強く主張できる演奏が難しかったから」だと、今回で初めて解った気がする。
①ブルース・マーチ/アート・ブレイキー/19581030
タイトル通り兵隊の行進曲のような感じだが、コントの兵隊さんのような、どこかのんきさを感じさせる耳に優しい曲。
②ジョージズ・ディレンマ/クリフォード・ブラウン/19550224
主役をはるような演奏のアート・ブレイキーに対し、マックス・ローチは全体をより良く調えアクセントをつけてくれる、名脇役のような演奏。しかしその演奏には、はっきり主張はするような個性がある。
③スナップ・クラックル/ロイ・ヘインズ/19620516
アート・ブレイキーやマックス・ローチと比べると、はっきり言って個性は弱いが、ボクシングのようなスポーティーなドラミングは一聴の価値あり。
④ⅡBS(トゥー・ビー・エス)/チャールズ・ミンガス/19630920
西部劇のオープニングで流れそうな、とても力強い曲。彼らの熱気まで伝わってくるかのよう。
⑤オホス・デ・ロホ/レイ・ブラウン/19770623
ミンガスのように強く主張する演奏ではないが、意識して耳を澄ませなくても聴こえる静かに主張するような演奏は「cool...」という表現が相応しい。
⑥イフ・アイ・ワー・ア・ベル/マイルス・デイヴィス/19561026
ポール・チェンバースの演奏はミンガスやブラウンと比べると、はっきり言って個性は弱いため、聞き所がわかりにくい。
解説に聞き所が判りやすく書いてあるので、この曲は解説を読んでから聴いたほうがいいだろう。
⑦マイ・マンズ・ゴーン・ナウ/ビル・エヴァンス/19610625
中盤からの、マーク・ラファロのしっとりとした演奏が聞き所。
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