niwakaの“あくまで個人の感想です。”

その名の通り熱しやすく冷めやすい"niwaka"が、徒然なるままに色々なことを書き散らします。

超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか


超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか
(2012/02/11)
リチャード・ワイズマン

商品詳細を見る


 占いに念力に幽霊に予知夢。我々の常識を超える現象――超常現象とされる出来事はいくつもある。
 だがその中には勘違いや思い込み、誘導や誤導など、人為的な原因がある、超常現象ならぬ“通常現象”も数多くある。
 プロのマジシャンで心理学の教授が、人がどのようにして通常現象を超常現象として捉えるのか、「いかに人は思い込みが激しく、騙されやすいか」を解説した謎解き本。付録として、簡単な超常現象実演キットを収録!


 本書では科学者のファラデーや心理学者のウェグナーが、交信術の一種であるテーブルターニングの科学的解明を試みている。テーブルターニングの情報が日本に輸入されると、それは「コックリさん」と名を変えて一時流行るが、明治の哲学者、井上円了がファラデーやウェグナーと同様に研究し、追跡し、その起源が西洋のテーブルターニングで、ただの心理的作用・物理的作用であることを突き止めた。
 円了先生にはお化け博士の異名もあり、哲学者として怪異を研究し、怪異を四種に分類している。

・誤怪:心理的要因によって認識される怪異。見間違いや思い込み。
・偽怪:人が人為的に引き起こした怪異。作りや騙り。
・仮怪:自然発生した怪異。現在では“自然現象”と捉えられている現象。
・真怪:現在の科学では解明できない怪異。

 そして、「世間でいう怪異の5割は偽怪、3割が誤怪、2割が仮怪である」と私見を述べている。


 本書で紹介されている超常現象は、いずれも円了先生が「偽怪」「誤怪」に分類した通常現象だ。だが、一口に超常現象と言っても、そのバリエーションは無数だ。中には真怪、現在の科学では解明しきれない、説明しきれない現象も数多くある。実際、科学誌には「観察はできているが、なぜ起きるのか解明できていない。今後の発表が待たれる。」というような記事が数多くあるし、麻酔薬にだって、なぜ効くのか、未だに不明ながら使用されているものもある。
 人によっては真怪に該当する現象の一部は「気(気功)」で説明できると述べているし、実際「気(気功)」の科学的考察・研究は、ニッチながらも進んでいる。つまるところ、世の中は超常現象ならぬ、「真怪現象」で溢れているのだ。

 現在、真怪とされる現象はいずれ科学で解明されるだろう。しかし、決してなくなりはしない。一方、誤怪や偽怪は排除されるものでなく、そうと認識していればマジックやイリュージョン、肝試しといった娯楽として楽しめる。これらもまた日常に必要な存在だ。
 無知は罪ではない。だが知識を蓄えれば騙されにくくなり、楽しみも増え、潤った人生を送れる筈だ。
スポンサーサイト

テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://publicoenemy.blog60.fc2.com/tb.php/1080-a3251562
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad