niwakaの“あくまで個人の感想です。”

その名の通り熱しやすく冷めやすい"niwaka"が、徒然なるままに色々なことを書き散らします。

死体入門


死体入門 (メディアファクトリー新書)死体入門 (メディアファクトリー新書)
(2011/02/28)
藤井 司

商品詳細を見る


 国内では数少ない法医学者の一人が書き下ろした、死生学と死体学の入門書。生々しい遺体の写真や図版はないので、そういうのがダメな人でも、まあ安心して読める、はずだ。


 人は必ず死ぬ。自然死や病死であれば、変化が生じる前に然るべき手順を踏んで荼毘に付す。事件現場ではブルーシートで現場を隠す。そうした職業に就いているか、たまたま見つけてしまうか、身近に置いておかない限り、生前とは大きく異なったご遺体を目にすることは滅多にない。そして、そうした遺体を目にした人は、誰もが思うだろう。「ドラマとは違うんだな」と。
 死は“汚れ”として忌避され、隠される。自分から興味を持たない限り、人は死に対して無知なままだ。もちろんそれは悪いことではない。
 だが、死を知ることで生を学ぶこともある。遺体を研究することで生きている人の利になることもある。

 「死の瞬間」について。
 放置された遺体はどのように変化するのか。
 東西のミイラ文化。
 死体に関する法律や葬儀のこと。
 そして、遺体を扱う学問の重要性。

 死を隠そうとするのは悪いことではない。だが死を隠し続けることで死に対する幻想性が増し、ドラマのように「死んでも綺麗なままでいられる」という思い込みに囚われ、自死に臨む人が増えるのではないか、という不安を時々抱く。時には「死」の現実を正しく伝えることが重要なのではないか。そう思うのだ。
スポンサーサイト

テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://publicoenemy.blog60.fc2.com/tb.php/1056-944adfd8
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad