niwakaの“あくまで個人の感想です。”

その名の通り熱しやすく冷めやすい"niwaka"が、徒然なるままに色々なことを書き散らします。

カンナ 飛鳥の光臨


カンナ 飛鳥の光臨 (講談社ノベルス)カンナ 飛鳥の光臨 (講談社ノベルス)
(2008/11/07)
高田 崇史

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 時は現代。三重県は伊賀にある出賀茂神社に賊が押し入り、宝物殿に納められていた社伝を盗んでいった。飛鳥にある分社からの情報では、飛鳥周辺では、他にも特定の条件が揃っている神社が軒並み襲われており、甲斐は宮司で父である完爾から、被害状況を確認するために飛鳥に向かえ、と命ぜられる。神社に勤めている職員の孫の貴子と飼い犬のほうろくを伴って分社に向かうと、残っていた痕跡は、関係者なら誰でも解る独特のもので――。おまけに父たちは何かを隠している様子。

 甲斐達を飛鳥に向かわせた父たちの真意は。神社を襲った賊の目的は。そして、社伝に記された、目の前にある日本史を崩壊させかねない内容とは。 表沙汰にされてこなかった歴史の暗部を軸に、現代に生きる忍たちの暗躍と活躍を描いた冒険活劇。


 学校で教わる歴史。だがその内容をよくよく確認してみると、おかしなことや矛盾や欠落が数多くある。だがそのことに教わる側は、おかしいとさえ思わない。記憶重視一辺倒の授業では、歴史は表面、「上澄み」しか教えず、思考する事を二の次、三の次にするからだ。受験用ならそれで十分なのだろうが、しかしそれでは、現代人は過去から何も学ぶことなく、過去を忘れ、同じ過ちを繰り返す。
 過去から学び、現代をより良くしていこうと思うならば、歴史の奥に潜り、歴史書の行間を読み、差別や虐殺や政争等といった、為政者が残さなかったもの、隠したかったものを明らかにする必要があるのだ。
 貴子の口癖である「歴史は覚えるものではなくて、考えるもの」。これは著者から読者に向けてのメッセージでもあるのだろう。
 疑問を抱くことから歴史への興味は始まる。歴史の奥に潜る行為はハラハラドキドキの連続だ。そのハラハラドキドキを知るための契機として、このシリーズ、中高生に勧めたい。
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