稲川淳二の怪談 MYSTERY NIGHT TOUR Selection21「暗闇の大鏡」
1. 宿坊 (2017)
奥多摩の山頂にある宿坊。稲川さんは毎年冬になると、そこに数日泊まって仕事をするんですが、過去に何度か、怪しい体験をされています。これはその体験談のひとつなんですが、こういうのも、何かしらの縁があるのでしょうかねぇ……。
2. 職員トイレ (2015)
とある女優さんが、恐怖物のドラマ撮影のロケ中に体験した、お話です。あると思ったら実はなかった。その時は気づかなかったけど、改めて見るとおかしなところがあった。どうやら、人がいなくなって久しくなった所には、人以外のモノが棲みつくようですねぇ。人を惑わすようなモノが……。
3. キャンプ (2011)
30代の体験者が高校生の頃ということですから、10~20年くらい前、1990~2000年代のことでしょうか。
長野県の湖のほとりにある、キャンプ場での出来事です。これは、縁というのか、呼ばれたというのか。しかし、それが良い結果に繋がらないことも、あるようです……。
4. 赤い下駄 (2019) / 既出2回目(別題『赤いぽっくり』)
稲川さんが20代の頃に聞かせてもらった、四国でのお話です。「この世への未練」と一言で言っても、霊によって「未練」は様々あるようです。家族への「未練」もあれば、生前の所有物に対する「未練」もある。今回の場合は、どうも「生」と「性」、両方の「未練」があったようですねぇ……。
5. ずっといる霊 (2008) / 既出2回目(別題『念願のマイホーム』)
誰の言葉でしたかねぇ。「幽霊屋敷の最大の恐怖は、引き払おうとした時に多くの引越し費用がかさむことだ」。名言だと思います。購入した、夢だったマイホーム。セットで幽霊が憑いてくると後から知ったとき、あなたでしたらすぐに引っ越しますか? それとも、害がなければ同居を続けますか?
6. 暗闇の大鏡 (2013)
鏡はその前にあるものをそのまま映す道具。その特性から、昔から呪具としても使われていました。その鏡には、使用者の情念が未だ残っているのかもしれないですね……。
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稲川淳二の怪談 MYSTERY NIGHT TOUR Selection19「女王の歩道橋」
1. 一方通行 (2016)
人里離れた場所を通った際に、放置車両を見つけることがあります。不法投棄された理由は様々ですが、なかには轢き逃げや犯罪時の逃走に使用した際に、証拠隠滅を図って投棄したケースもあります。事故が公になっていれば、警察が回収するはずですから、もしかしたらこの話、公になっていない”何か”があるのかも、しれませんねぇ……。
2. 造り酒屋の離れ (2007) / 既出2回目(別題『造酒屋の遺影』)
この話はねぇ、聴き終わったときには、すごく切ない気分になる、そんなお話です。現れた相手を恐がるのはこっちの勝手。向こうは、そんな気は一切ないのかもしれない。死人が現れたからといって、必ずしも恐怖を感じることはないのかも、しれません。
3. 撮影現場 (2017)
「怪を語れば怪来たる」なんて言葉がありますが、「怪を作れば怪来たる」なんてことも、あるようです。本当に多いんですよねぇ。ホラー映画やホラードラマにまつわる怪談は。
怖いものを撮る、という意識から感覚が鋭敏になって怪異と誤認するケースもありますが、この場合は、どうでしょうかねぇ……?
4. 消えた家族 (2014)
この話は、なんともすっきりしないんですよね。単発的に事が起きるんですが、「これこれこういうことが原因だった」とか、これが原因だと思わせるような要素が一切ない。そのためにすっきりしない。気持ち悪い。もやもやとしたものが残る。でも、そんな情報不足という半端感が、かえって現実味のある怪談として成立することがある。そうは、思いませんか……?
5. 国立の踏切 (2013冬) / 既出3回目
場所は中央線の国立駅に近い、とある踏切です。TBSの人間が取材に行ったときの話なんですが、視聴者の何かを一変してしまいそうなほどの強いインパクトがある心霊現象を収めた写真や映像というのは、放送されないのが世の常なんですね……。
6. 女王の歩道橋 (1996)
この話、どうも神社と関係があるような気がしてならないんですよねぇ。神社へ導く道を参道と言うのですが、よく参道は神様の通る道だから、そこに家を建ててはいけない、という戒め話があって、そこに建てた家に住むと不幸になったという怪談も散見されます。同様に、参道でなくとも家を建ててはいけない、”筋”というものがあることを伺わせる怪談も散見します。俗に縄筋とも言うんですが、ともかくにも、神社の前にある歩道橋ですからね、目に見えない何かが利用することも、あるのかもしれませんねぇ。