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2017-03

CUBE

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モーリス・ディーン・ウィント,ニコール・デボアー,デヴィット・ヒューレット,ヴィンチェンゾ・ナタリ

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 目を覚ました時、男は見知らぬ立方体の部屋にいた。所持品はなく、衣服も自前のものではなく入院着のような簡素のものに着替えさせられていた。部屋の上下左右前後、六面全てに扉があり、鍵はかかっていない。
 やがて隣や下から一人、また一人、と同じように閉じ込められた人が入ってくる。
 誰が? 何のために?
 数々の疑問が浮かぶ中、彼らは立方体の迷宮からの脱出を試みる。


 狭い舞台の中で繰り広げられるサスペンス劇が秀逸のシチュエーションスリラー。他の映画でもそうですが、不条理な状況や生命の危機に心身ともに追い詰められることで、日常の仮面(ペルソナ)が剥がれ、登場人物たちの本性が剥き出しになっていく過程が怖い。日常時に信頼できる人が、非常時に暗い本性を見せた時の絶望感はいかほどか。
 身近な人の本性を知りたくなった時は、その人を想定外の状況、危機的状況に放り込めばいいのかもしれない。
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テーマ:サスペンス映画 - ジャンル:映画

パノラマ島美談

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 美少年探偵団が冬季合宿の舞台に選んだ孤島、野良間島。そこでは、かつて指輪学園に勤めていた教師が生活していた。
 彼女の芸術を見たいという探偵団の申し出に対し、元教師――永久井こわ子の回答は「見られるものなら見てみたら?」
 島中を奔走し、意見を交わし、頭を働かせた探偵団の面々が観た、永久井こわ子が製作した「絵」とは――。


 表題作のほか、2つの短編を収録。表題作は美術系謎解きなので、読む人によってはすごくもやもやするかも。

テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌

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 なぜ河童はきゅうりが好物なのか。
 なぜ河童は金を嫌うのか。
 なぜ河童は優れた傷薬を所有していたのか。
 なぜ天神様、菅原道真公は河童とされているのか。
 そして、なぜ、河童は河に棲む「河の民」なのか。

 河童にまつわる数々の伝承の裏には、実在していたことすら糊塗された、悲哀に満ち満ちた河童の歴史が隠されていた――。


 伝承を「どうして」と疑問を抱かず、「そうなんだ」と鵜呑みにすることが、いかに愚かしいことか。そして「伝承」は、現代では「情報」を指す。伝えられた情報だけでなく、伝えられなかった情報にも意識を向け考えられるようになれば、きっと虚報に騙されることも誤報に惑わされることも抑えられるはず。

テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌

QED 竹取伝説

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 なぜ輝夜姫は竹の中から登場したのか。
 なぜ竹林から金が出たのか。
 なぜ五人の求婚者は全くの創作ではないのか。
 なぜ『竹取物語』なのか。
 そして、『輝夜姫』とは誰なのか。
 全ての疑問が解かれた時、『竹取物語』は悲哀の人生を辿った輝夜姫の鎮魂の物語となる――!


 古典だからこそ、作者の意図、そして時代背景を深く読むことが大事だということがわかります。

テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌

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J.Smith

Author:J.Smith
 興味を惹かれるととことんのめり込みますが、きっかけがあれば冷めるのも早いです(^^)。
 色々読んでいます。最近は読むだけでなく、実行可能なものは実践してみています。ただし、主観的なもの、プラシーボ効果、思い込み等の可能性も否定しません。

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