niwakaの“あくまで個人の感想です。”

その名の通り熱しやすく冷めやすい"niwaka"が、徒然なるままに色々なことを書き散らします。

零崎軋識の人間ノック


零崎軋識の人間ノック(1) (アフタヌーンKC)零崎軋識の人間ノック(1) (アフタヌーンKC)
(2015/01/23)
チョモラン

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 我々の世界は、実はおおまかに四分割できることを、ご存知だろうか。
 一つは、一般的な日常、我々が暮らす“表世界”。
 一つは、五つの財閥が支配する“財力の世界”。
 一つは、世界中に影響力を持つ機関が支配する“政治力の世界”。

 そして、異形・異端・異能が支配する“暴力の世界”――。

 暴力の世界における七つの殺人集団、通称「“殺し名”七名」の序列第三位ながら、最も忌み嫌われている殺人鬼集団、「零崎一賊(ぜろざきいちぞく)」。
 家族の為なら異常なまでの戦闘力を発揮し、敵対する者は皆殺し。そんな一賊を代表する零崎一賊三天王の一人、鉛製の釘バット“愚神礼賛(シームレスバイアス)”を得物とする男。名は、零崎軋識(ぜろざききししき)。

 これは、零崎一賊史上最も人を殺し、最も長生きした男を主軸に語られる、“家族”の物語。

 以下、ネタバレ含む感想。

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テーマ:漫画の感想 - ジャンル:アニメ・コミック

江戸の町は骨だらけ


江戸の町は骨だらけ (ちくま学芸文庫)江戸の町は骨だらけ (ちくま学芸文庫)
(2004/08/10)
鈴木 理生

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 東京の地下には、今も数えきれないほどの遺体が眠っている。しかも墓地ではない、オフィスビルから役所や学校のような公共施設、道路、そして集合住宅や個人住宅の真下に、だ。
 墓地に葬られていない遺体が東京の地下から見つかる理由、江戸時代から現在までの具体的な遺体発見の実例、そしてそれらが報道もされなければ噂にもならない理由まで、数多くの文献を使って解説した、異色の都市史解説書。後半は死生観・宗教観の延長線上、ということか、江戸~東京での“怨霊”の扱われ方について書かれている。
 記述が全体的に少々感傷的なきらいもあるので、専門書寄りではなくエッセー寄りという気もするが、東京の見えない部分を知るための参考書というよりも少々濃いガイドブックと思えば、読み応えはある。
 ちなみに「踏み固める」という行為は、魔術的には「悪霊鎮め」の要素があり、それを意識すると、都内を移動する人は、日々気付かないまま地下で眠る人々を鎮めているんだな、と牽強付会気味に思ったり。

 過去に放送された番組『ブラタモリ』を面白いと思ったなら、ぜひこちらもどうぞ。

テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌

うわさの神仏―日本闇世界めぐり


うわさの神仏―日本闇世界めぐり (集英社文庫)うわさの神仏―日本闇世界めぐり (集英社文庫)
(2001/06)
加門 七海

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 日本の神様はグルメで悪食?
 理想の仏の姿を忠実に再現するとどんな姿に?
 観光地「鎌倉」の恐ろしい面とは?

 神に仏に鬼妖怪、祝詞に経に、呪法に憑物。そういうものが大好物な自称『神仏ゴシップ芸能記者』が、異界の萬事を読み易く面白く綴ったエッセー。
 前半は神仏に関するイロハから鬼や妖怪や魑魅魍魎のこと、おみくじ講座に神仏にお願いする恋の病対策まで、異界に関する雑学知識を広く浅く、そして面白く綴っている。
 後半は企画で訪れた先での出来事を綴った旅日記で構成されている。京都では終始雨に打たれて散々な目に遭い、伊勢では神様のご利益に預かれたのか幸運な出会いがあり、鎌倉ではホラー映画の主役になったような気分になり、と笑いあり涙あり恐怖あり、バラエティ豊かな内容となっている。

 怖いのや堅苦しいのが苦手な人にこそ薦めたい、初心者向けの本だ。

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JAZZ100年 2/3号


「ブルージー」と「グルーヴィー」:フル・ハウス (JAZZ100年 2/3号)「ブルージー」と「グルーヴィー」:フル・ハウス (JAZZ100年 2/3号)
(2015/01/20)
不明

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《『ブルージー』なジャズとは。『グルーヴィー』なジャズとは。》

 正直に告白するならば、解説を読んでも『ブルージー』とは何か、『グルーヴィー』とは何かというものがよく理解できなかった。曲を聴くとフィーリング(感覚)でなんとなく「っぽいな」と感じるのだが、言葉で説明するのがとても難しいのだ。
 この2つを上手に解説できるようになれば、ジャズ耳完成! ……なのかな?


01.アス・スリー/ホレス・パーラン
 主役が街中を軽やかに闊歩している様が脳裏に浮かぶ、軽快な曲。

02.フル・ハウス/ウェス・モンゴメリー
 トランペットのジョニー、ギターのウェス、ピアノのウィントンがそれぞれソロや牽引役を担当し、その間ずっと、ベースのポールとドラムスのジミーは一定のペースを崩さずに調整役を担当。この3:2の組み合わせ、偶々なのだろうが、正にポーカー・ハンドの『フル・ハウス』。9分強という長い曲ながら、聞き所が満載で集中力を切らすことを許してくれない曲だ。

03.ウェイヴィー・グレイヴィー/ケニー・バレル
 大都会のどこか、紫煙が燻るバーで聴くのが相応しいと思わせる、ゆったりとしながらも小気味良いリズム・ビートが特徴的な曲。

04.オール・ザ・シングス・ユー・アー/アート・テイタム
 これはジャズに馴染みが薄い人でも「ブルージーだ」と思うのではないかな。とても解りやすい“クール・ブルー”な曲。

05.マイナー・チャント/ジミー・スミス
 聴衆に向けて歌われているようなスタンリーのトランペットに、それをより効果的に演出しているようなジミーのオルガンという組み合わせがベスト・マッチング。確かに「聖歌をイメージさせるジャズ」という感じだった。

06.Cジャム・ブルース/レッド・ガーランド
 聴いていて気持よく心地よい曲。もしかしたらこの曲が最も解りやすく「グルーヴィー」を感じられる曲かも。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

クラシックプレミアム 2015年 2/3 号


CD付マガジンクラシックプレミアム 2015年 2/3 号 [雑誌]CD付マガジンクラシックプレミアム 2015年 2/3 号 [雑誌]
(2015/01/20)
不明

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《「玉石混交」ならぬ「玉玉混交」なピアノ名曲集。》

 グルダやワイセンベルクといった、いずれも名立たるピアニストたちが演奏した、サティからラフマニノフまで、フランスからロシアまでの様々な作曲家の代表的なピアノ曲が収録された、なんとも豪奢な一枚。まるで「ユーラシア大陸横断ピアノコンサート」だ。
 ピアノ曲のオムニバスCDとしては、これが最も優良では、と半可通の私は思ってしまった。

テーマ:クラシック - ジャンル:音楽

生活に役立つ“脱力”

 ――脱力。

 スポーツや武道、そして睡眠に至るまで、効率的な力の抜き方――「脱力」は重要視されている。
 専門書や雑誌やインターネット上にも、探せば多くの脱力のコツが紹介されている。
 ただ中には一朝一夕ではできなかったり、訓練が必要だったり、文章だけではイメージが難しかったりする方法もある。

 で、某日、空き時間を消費するために偶々寄った漫画喫茶で読んだ漫画に、イメージを利用した「脱力」の方法が描かれていた。


範馬刃牙 26 (少年チャンピオン・コミックス)範馬刃牙 26 (少年チャンピオン・コミックス)
(2010/11/08)
板垣 恵介

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 で、思った。

「やってみようかね?」


 何度か試してみて、リフレッシュ&リラックス効果は確かに実感できた。仕事の合間にやれば気分はスッキリするし、床についてから行うと意識が落ちるまでの時間が短くなった。漫画に描かれていること全てが「机上の空論」ではないようだ。

 日常生活で使える「脱力」。試してみます?

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犯罪現場は語る 完全科学捜査マニュアル


犯罪現場は語る 完全科学捜査マニュアル犯罪現場は語る 完全科学捜査マニュアル
(2003/12/13)
N・E・ゲンジ

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 大きすぎる“指紋”が出た事件の真相とは!?
 “密室”殺人事件が本当にあった!?
 事件の犯人が解った決め手になったのは、昆虫!?
 
 多くの法科学の専門家、法執行官、救急救命士、科学捜査官に取材をし、門外漢にも解りやすくまとめられた、米国の科学捜査の入門書。
 科学の進展は日進月歩。取材時期、そして刊行時期が2000年の頃なので、本書に記されている手法の大半は、今現在においては使用されていない可能性が高い。だが記された基礎理論と豊富な実例は推理物好きには面白く読める内容となっていて、それだけでも読まないよりは一回は読んだ方がいいと思う。

テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌

銃器使用マニュアル


銃器使用マニュアル 愛蔵版銃器使用マニュアル 愛蔵版
(2003/11)
カヅキオオツカ

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 銃を毛嫌いする人がいる一方で、銃に惹かれる人がいる。
 人が銃に惹かれる理由はなんだろうか。

 格好良さ? メカニズム? (射撃時の)爽快感? 殺傷力(破壊力)?

 では実際に、人に銃口を向けて、引き金を引いたらどのような現象が起きるのか。

 痛みで苦しむ? バッタリと倒れる? 破裂する?

 この本には映画やドラマや漫画やアニメだけではわからない、銃器と弾薬の基本から防弾衣の今昔、様々な方面からの研究によって明らかになった銃撃の実際、つまり「銃で撃たれること」の現実が大っぴらに掲載されている。つまりこの本は、銃器の「使用マニュアル」ではなく、銃器を「使用した時の現象を解説したマニュアル(手引書)」なのだ。
 特にその生々しさ・気持ち悪さからあまり公にされない「銃で撃たれること」に関する項目は、モノクロで荒い解像度とはいえ、実際に撃たれた人体の写真が多数掲載されているので、銃撃に馴染みのない日本人にはかなり衝撃的な内容だ。
 これを読んだ後は、映画やドラマや漫画やアニメの銃撃シーンで、どれが現実的な描写でどれが非現実的な描写なのか、なんとなくでもわかってしまうだろう。そしてそれは、銃に撃たれることの恐ろしさ、そして厭らしさを理解することでもある。
 ガンアクションに、銃器の所持に、そして発砲に興味がある人にはぜひ読んでほしい、現実を知らしめる実用書だ。

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恐怖箱 怪戦


恐怖箱 怪戦 (竹書房文庫)恐怖箱 怪戦 (竹書房文庫)
(2014/11/29)
加藤 一

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 2015年は戦後70年目であることから、戦争にまつわる色々な企画や特集が組まれることだろう。
 一方で体験者はいずれも齢を重ね、そして亡くなっていく。この先、本人から直接話を聞く機会はどんどん減っていき、当時のことを知る術が書籍や映像といったメディア、そして当時の戦跡に赴くことに限定されていくのは、仕方がないことなのだろう。

 その中でも、本人の体験談に次いで、当時の人々の生々しい感情を受け手に伝えることができるのは、やはり“怪談”である。

時を越えて伝えられた、感謝と謝罪の想い。
死してなお、家族や友人を労り助けようとする戦死者たちの想い。
死してなお、“戦時下”を生き続ける人々の苦痛と悲哀。
身内、そして自身の肉体を失った者達の無念。
殺した者へ向けられる、殺された者達の怨みや憎しみ。
そして、生き残った者達の、謝意と、苦痛と、罪悪感。

 これらは、自主規制によりある程度以上の生々しさや気持ち悪さを排除したテレビ番組や書籍、展示ではとても伝わらないものだ。
 戦争にまつわる怪談にしろ、震災にまつわる怪談にしろ、多くの人々が亡くなった事象に関わる怪談というものは、一般的な怪談のそれとは大きく異なる。本物の戦争や震災に関わる怪談は、恐怖を抱かせる話というよりも、むしろ生存した方々、亡くなった方々双方への「鎮魂慰撫」、そして「出来事の忘却をしない・させない・許さない」という要素が強い。

 生者は現在を、そして未来を生きているが、死者は過去を生きている。死者を蔑ろにすることは、過去を蔑ろにすることと同じだ。“怪談”というツールが有効な限り、“戦争”という過去を、“戦後”という刃物で分断することはできない。
 そしてそれは過去を生きる死者への「鎮魂慰撫」であり、これから未来を生きる生者が抱く「戦争を忘れない・始めない」という祈念のきっかけになる。少なくとも、私はそう信じている。

テーマ:戦争 - ジャンル:本・雑誌

JAZZ100年 1/20号


「ミーツもの」で個性の激突を楽しむ:ラウンド・ミッドナイト (JAZZ100年 1/20号)「ミーツもの」で個性の激突を楽しむ:ラウンド・ミッドナイト (JAZZ100年 1/20号)
(2015/01/06)
不明

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《「ミーツもの」は異種格闘技戦!?》
 「ミーツもの」、つまり「二大スター夢の共演!」。しかしジャズには「意外性」という条件がつく。一方が相手に合わせて仲良くセッションという「予定調和」は今ひとつ物足りない。
 解説では映画『風と共に去りぬ』が例として出されたが、私としては『フレディvsジェイソン』または『エイリアンvs.プレデター』の方がしっくりくると思うのだが……?
 いずれにせよ、今号は「夢の共演」ということで、聞き所が満載だ。


01.恋人よ我に帰れ
【ディジー・ガレスピー×スタン・ゲッツ×ソニー・スティット】
 ガレスピーの控えめで渋い、クールな演奏から始まり、ゲッツ、再びガレスピー、そしてスティット、以降はリズミカルでホットな演奏が続く、正に「聞き所満載」なセッション。
 例えるなら、最初は冷えた食前酒と冷菜を使ったオードブル、続いてメインディッシュは熱々の肉料理、シメは甘すぎず、スッキリと冷えたデザートという、料理店のフルコースだ。

02.ラウンド・ミッドナイト
【ジェリー・マリガン×セロニアス・モンク】
 マリガンのサックスとモンクのピアノ。どちらも自己主張が強い演奏であるにも関わらず、互いを食い合わずに引き立てている。映画作品に例えるなら、二大スターのバディもの『48時間』かな。

03.わが恋はここに
【レスター・ヤング×テディ・ウィルソン】
 レスターのトランペットが「いいオトコ」なら、テディのピアノは「いいオンナ」。美男美女のカップルが、優雅に、華麗に、軽妙洒脱に、会話やダンスを楽しんでいる。
 そんな感じのゆったりとした、だが力強く明快なセッション。

04.ジェームズ・アンド・ウェス
【ジミー・スミス×ウェス・モンゴメリー】
 ジミーのオルガンのまろやかな所とウェスのギターのエッジな所が、互いをいい感じに引き立て合っている。

05.ナイト・アンド・デイ
【スタン・ゲッツ×ビル・エヴァンス】
 恐らく、滅多に実現はしないであろう、正にドリーム・セッション。その演奏は正に「しのぎを削る」という表現がピッタリだ。

06.サマータイム
【エラ・フィッツジェラルド×ルイ・アームストロング】
 上の二人に「ポーギーとベス」の『サマータイム』を歌ってもらうという、なんとも豪勢なセッション。
 しかし、オペラであると同時にジャズでもあるという点で、やはりこの二人が相応しい。

テーマ:JAZZ - ジャンル:音楽

クラシックプレミアム 2015年 1/20号


クラシックプレミアム 2015年 1/20号 [雑誌]クラシックプレミアム 2015年 1/20号 [雑誌]
(2015/01/06)
不明

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《『モーツァルト』として楽しむか。『オペラ』として楽しむか。》
 今号の収録曲は、モーツァルトが作詞作曲した5つのオペラから抜粋された一部で構成されている。
 制作サイドからすれば釈迦に説法だろうし、ある程度クラシックを齧った人になら読むに耐えない戯言になるが、これまでも数回オペラが特集されたが、やはりCD1枚ではオペラの魅力は伝わり難い。神楽や能狂言や歌舞伎と同様、オペラも耳だけでなく、目でも楽しむように構成されているからだ。今様に例えるなら、外国のテレビドラマを録音し、CDに焼き、前知識を持たない人に聴かせることと同じだ。
 だから解説にもある通り、今号は「モーツァルトの」オペラとして収録作品を知り、学び、楽しむべきなのだろう。

 『古楽演奏』にまつわるコラムでの、「演奏家≒間借り人≒管理者」の喩えはとても面白かった。
 作者に敬意を評し、本来の姿をありのままに復元し、固定すべきか。原型を残しつつ、しかし大胆なアレンジを試みるか。
 この喩えは音楽に限らず、最初の主人が亡くなってから数世紀を経た、あらゆる古典美術や芸術、文芸にも通用すると思う。

テーマ:クラシック - ジャンル:音楽

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