『国際学力調査 日本 課題の読解力で15位 前回より下がる』 (NHK)
国際学力調査 日本 課題の読解力で15位 前回より下がる
世界各国の15歳の学力を測る国際学力調査の結果が公表されました。日本の子どもは科学と数学はトップレベルを維持しましたが、課題とされている読解力は前回より低い15位でした。専門家は「今の学校は英語や道徳など新たな課題が山積し、読解力の育成が難しくなっている」と指摘しています。
そもそも読解力――「読み解く力」とは何なのでしょうか。
辞書を引くと「文章を読んで、その内容を理解する能力。」と解説されています。「理解する」とは「物事の道理や筋道が正しくわかること。意味・内容をのみこむこと。」と解説されています。
「SNSなどによる短文のやりとりが増えたことを要因の一つとして挙げた。そのため、長文を読み書きする機会が減少しているという。」という文部科学省の分析を載せた新聞記事もありますが、短文は、言い換えれば要約――時間や字数などで制限された狭い範囲で伝えたいことのまとめです。言ってみればニュースも新聞記事も同様に短文の羅列です。
では、原因の一つと指摘されている「SNSの短文」は、それらとどう違うのでしょうか。
SNSはコミュニケーションツールの一種です。なので場合によっては、会話と同じくらいに反応にスピードを求められることがあります。また、スマートフォンのように小さい画面では、一定以上長い文章を読むこと自体、目への負担が大きく読み終えるのに時間がかかります。そのため、卓球のラリーのようにやりとりをテンポ良く進めるために、短文化の先――文章の「単語化」または「記号化」が求められるようになります。
それ自体は珍しいことではありません。電報の「ハハキトクスグカエレ」やポケベルの数字を使った連絡など、事例はいくらもあります。しかし、現代では通常の単語の他、絵文字やスタンプ、自作の略語など多様化しています。また、これらには複数の意味が内包されるため、その内容は更に漠然としたものになります。そしてそのやりとりをテンポ良く進めるためには、読解力ではなく直感力――相手の意図を察して回答する力が求められます。これはもう文章のやりとりではなく、イメージのやりとりです。
イメージのやりとりはSNSだけではありません。広告やコマーシャル、スローガンからプロパガンダまで、最小の語彙で見る側のイメージを増幅させて効果を出すこの手法は一般的に使われています。しかし、語彙が最小だからこそ送信者が意図しない方向にイメージが増幅される人もいて、そういう人は差別だなんだと過剰なクレームをつけてきて、それがニュースになるわけです。この流れ、SNSの理不尽な炎上と似ていますよね。
読解力を鍛えると、発言者や発信者の真意を読み取ることができ、不要なトラブルを避けることができるようにもなります。「愛」や「正義」などといった良きイメージが多用される発言が、よく聞くと実は矛盾だらけで自分がどれだけ偉いかをアピールするだけの文章だったり、利益を得られることを謳った広告が、よく読むと詐欺や法律に違反している内容だったり、そうしたことに騙されにくくなるのです。
読解力の向上に必要な要素として、よく「語彙力」「要約力」「思考力」の3つが挙げられます。
語彙は単語の総体
つまり「語彙力」は、「どれだけ単語を知っているか」
要約は文章の中心
つまり「要約力」は、「どれだけ文章の中から重要な箇所を拾えるか」
思考は考えること
つまり「思考力」は、「どれだけ書かれた内容について考えられるか」
特に思考力――考える力は、余裕がなければ鍛えられません。余裕とはゆとり、ゆったりとできる状態、マイペースを保てている状態です。特にSNSを使ったコミュニケーションから生まれる問題は、発信者と受信者、共にこうした余裕が持てないことに起因があるかもしれません。
何かに囚われていると考えられません。何かは「時間」「趣味」「仕事」「人間関係」「思想」なんでも当てはまります。それらを一旦忘れて、ぼーっとする。そうしていると、「なんでこんなことをしているんだろう」とか「なんで私はここにいるんだろう」とかを考えるようになります。これが思考力の「種」です。これを育てて芽吹かせ、成長させる水や肥料に相当するのが「情報」です。情報は、ニュースでも新聞でも、専門書でもSNSでも、小説でもマンガでも、至るところにあります。でも情報には質が良いものも悪いものもあり、それらを見分けて良いものを選択しなければなりません。その選択をサポートするのが「語彙力」と「要約力」です。
多くの情報の中から、語彙力で「わからないもの」を「わかるもの」に変え、要約力で必要なものを拾い集め、思考の幅を広げる――思考力を鍛える。これらを総合したものが「読解力」なんだと、私は考えます。
熊本地震
一報を目にしてまずしたのが、この本を取り出すことでした。
![]() | 巨大地震―地域別・震源,規模,被害予測 (ニュートンムック Newton別冊) ニュートンプレス 2010-05 売り上げランキング : 46348 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
※この本、巻末に(2010年時点での)都道府県別の震度・被害予測が載っています。
この本が出版された2010年時点で、今後30年以内に震度6以上の揺れに見舞われる確率は、大分市が48.3%だったのに対し、熊本市が7.1%。つまり、熊本市直下の布田川・日奈久断層帯より大分市直下にある別府・万年山断層帯の方が危険視されていました。しかし、実際には先に布田川・日奈久断層帯で地震が発生し、それに連動する形で別府・万年山断層帯で地震が発生したのです。
この複数の断層帯は、東日本から西日本までを縦断する日本最大級の断層、中央構造線断層帯の延長線上、またはそれと平行して走っているようです。そのため、どうしても南海トラフ巨大地震を意識してしまいますが、今回の熊本地震は1995年の阪神淡路大震災と同じくの内陸直下型地震と見られているという続報が発表されたことから、南海トラフが発生メカニズムが異なる海溝型地震という予測なので、直ちに連動して発生する可能性は低くなりました。
しかし、全く影響を受けていない、とは限りませんし、今回の地震で中央構造線断層帯が刺激されたという可能性もあるので、しばらくは西日本から東日本にかけて、大きな地震の発生を警戒すべきかもしれません。
テーマ:火山 地震 自然災害 関連のニュース - ジャンル:ニュース
『機動警察パトレイバー』押井守監督が完全新作で実写化
『機動警察パトレイバー』押井守監督が完全新作で実写化
実写版『パトレイバー』の全容が明らかに!
押井守監督が実写版『機動警察パトレイバー』の総監督を務めると言う。内容は、アニメの設定年代から十数年が経過した2013年の東京での、新たな特車二課・第2小隊の活躍を描いたものらしい。
正直に言うと、私はこの作品に、「様々なレイバー(ロボット)が大活躍する」というSF方面での期待は全くしていない。というのも、押井監督自身、自著や対談で「レイバー嫌い」を公言しており、兵器としてのロボットがいかに無能であるかを語っているからだ。(例えば↓の本で)
![]() | 戦争のリアル Disputationes PAX JAPONICA (2008/03/03) 押井 守、岡部 いさく 他 商品詳細を見る |
恐らく、アニメファンが期待するような「レイバーが活躍する作品」では絶対ないだろう。きっと、↓の内容に近いのではないだろうか。
![]() | 番狂わせ 警視庁警備部特殊車輌二課 (2011/01/31) 押井守 商品詳細を見る |
期待すればするほど、期待と違う内容だったときの期待外れ感は大きい。だったら最初から期待しなければ、期待外れ感は小さくなるのではないか。だから、私は期待しない。
表現規制問題2題
日本禁煙学会、映画「風立ちぬ」のタバコ描写に苦言
「はだしのゲン」過激描写理由に「閉架」に 松江
(注:的外れ且つ偏った意見かもしれませんが、ご容赦の程。)
当時の状況を写実的に表現するのであれば、残虐な行為や(現在では誤っていると判断されている)当時の行為を忠実に描写するのは、「当時の事実・現実を目の当たりにさせて知らせる」ということであって、決して問題ではないと思う。わざわざ規制を求めるのは野暮で無粋なことだ。
私は「表現規制」は《臭い物に蓋》の理屈で、「手っ取り早く簡単な」解決法ではあるのだろうが根本的な解決にはなってはおらず、規制を求める当人達はそう思っていないだろうが、「表現規制」を突き詰めていけば、【ディストピア】的な未来像に繋がるだろう、と思う。
何より、悲惨な歴史・現実や人間の暗黒面を「隠す」だけで「ない」ことにできるはずがない。優先順位・方向性が間違っているとは考えないのだろうか。
その内今度は、手塚治虫の『火の鳥』や『鉄腕アトム』の喫煙や強姦、殺人等の一部表現を規制しろ、と声が上がるかもしれない。
ないとは絶対言い切れない。
ドラえもんの動力源が「原子炉」だということも、なかったことにされたのだから。
副都心線・東横線、3月16日から直通運転 ……なんだけど。
概略だけ解説すると、池袋、新宿、渋谷、横浜までが一本で行けることになる、という話。
さて、私は諸々の都合で、地下鉄を利用して渋谷駅(半蔵門線等)から広尾駅(日比谷線)まで移動しなければならないときがある。だが、渋谷駅 ⇔ 恵比寿駅間を直結する路線はなく、霞ヶ関駅(日比谷線等)まで行かないと日比谷線には乗り換えができない。JRを使えばいいのだろうが、他にも寄る所が地下鉄しか停まらない駅の付近にあるため、交通費節約のため、東京メトロ一日乗車券を使用しなければならないのだ。
渋谷駅 ⇔ 恵比寿駅間が直結されれば、移動時間が大幅に短縮される。だが、問い合わせてみると――
「直通と言っても、渋谷駅から先は東急電鉄の管轄になるので、一日乗車券の利用はできません。」(かなり意訳)
…………移動が不便な状況は、変わらないらしい。
世界は結局滅びなかった。
伝票にサインしている時に、思いついた。
最後のジョークだ。
ぼくは、声をひそめて言った。
「ねえ、知ってる?」
「なーに?」
「すっかり忘れてたけど、世界は昨日で終わってたんだ」
そのとたん。
大声は出していない筈なのに、店中の人間が、いっせいにぼくをふり返った。
そして全員ひとさし指を唇にあてると声をそろえて、こう言った。
「しーっ!!」
<引用書籍>
![]() | たたかう天気予報 (角川文庫) (1989/04) 火浦 功 商品詳細を見る |
「滅亡」に関するニュースの検索結果
テーマ:今日、気になったネタ - ジャンル:ニュース
JASRAC、「過去30年間のJASRAC楽曲使用料ランキングベスト30」を発表
以下が、そのランク表。↓
4位が『エヴァ』のBGMって、どんだけ使用されているんだ……。DVD、パチンコ等って、その「等」の中に、「テレビ番組のBGMでの使用」はどのくらいの割合なのかしらん。
『ゲバゲバ90分!テーマ』が20位ってのもすごい。発泡酒のCMで繰り返し使用されている、という点を除いても、行進曲としては良い曲だと思うもん。
というか、CMで使用されている曲が昔のバラエティ番組で使用された曲だと知っている「若い人」、どのくらいいるんだろう。ま、調べればすぐわかるか。
埼玉の女子刺傷容疑で高2逮捕
「おとなしい」「普通」、少年の周囲
「三郷事件後、警戒厳しく松戸で犯行」
もう「まさか」ではなく「またか」という思いしかない。
なぜこんな事件が起きるのか。そんなことを考えている人には、こんな本を薦めたい。
![]() | 犯罪は「この場所」で起こる (光文社新書) (2005/08/17) 小宮 信夫 商品詳細を見る |
事件が起きるたび、マスメディアは犯罪者の「心」や「身の上」に注目するが、同じような境遇にいても罪を犯さない人もいる。ならば、どうすれば犯罪を防ぐことができるのか。
犯罪者個人ではなく、犯罪が起きた現場に着目し、「人に犯意を起こさせないような地域・環境作り」について言及している。一家に一冊はあってほしいと思う。
![]() | 悪魔のささやき (集英社新書) (2006/08/12) 加賀 乙彦 商品詳細を見る |
ごく普通だった人を犯罪や自殺に導く「要因」を「悪魔」と仮定し、悪魔に心の隙間をつけこまれず、悪魔のささやきに負けない生き方を論じている。安易に新興宗教や犯罪に走る青少年についても言及しているのだが、今回の加害者にも通ずる点があり、とても興味深かった。
ニュートリノは光速を超えられるのか? 超えられないのか?
ニュートリノ「光より速い」を否定 別の実験チーム
名古屋大などが参加する国際研究チームOPERA(オペラ)による「素粒子ニュートリノは光よりも速く飛ぶ」とする観測結果について、オペラの検出器が設置されているイタリア・グランサッソ地下研究所の別の実験チームが、「超光速」を否定する論文を22日までにまとめた。
ついに出ました、反証する論文。まだまだ当分は予断は許されない状況のようです。
ニュートリノはやはり光より早いのか。
光より速いニュートリノ、再実験でも超高速を確認
ニュートリノ、再実験でも「光より速い」
[ロンドン 18日 ロイター] イタリア国立核物理学研究所(INFN)などの国際実験チームは18日、ニュートリノが光より速いスピードで飛ぶことが、再実験でも確認されたと発表した。
新しい真理の発見のときは、つねに少数派である。
それが正しければ多数派になる。――――湯川秀樹(日本/物理学者)
今後も再実験を繰り返してデータを集め、ぜひ「科学的に正しい」ことを証明してほしい。
テーマ:テクノロジー・科学ニュース - ジャンル:ニュース