niwakaの“あくまで個人の感想です。”

その名の通り熱しやすく冷めやすい"niwaka"が、徒然なるままに色々なことを書き散らします。

「ジャズの巨人」 2016年 4/12号

隔週刊CDつきマガジン 「ジャズの巨人」 2016年 4/12号 チェット・ベイカー [雑誌]隔週刊CDつきマガジン 「ジャズの巨人」 2016年 4/12号 チェット・ベイカー [雑誌]

小学館 2016-03-29
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《トリはジャズ界の光と影を擬人化したようなトランペッター。》
 最終巻はチェット・ベイカー。腕は優れていたが麻薬という悪癖を止められず、各地で逮捕されたり追放されたり、ついには前歯を折られてすわ引退か、と思いきやカムバックという、ジャズ界の光と影の歴史を擬人化したようなお人。
 収録曲はいずれも軽快で、体を揺らしたくなるほど聴いていて楽しい。また、彼の演奏の本質が「自然体」だからか、いずれもリラックスして聴ける。リラックスするから自然と体も動いてしまうのだろう。ゆったりしたい時のBGMには最適だ。
 残念なのは収録曲がいずれも50年代のもので、復帰した70年代の曲が収録されていないこと。聴き比べしてみたいから、レンタルビデオ店にでも行きますか。
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「ジャズの巨人」 2016年 3/29号

隔週刊CDつきマガジン 「ジャズの巨人」 2016年 3/29号 キャノンボール・アダレイ [雑誌]隔週刊CDつきマガジン 「ジャズの巨人」 2016年 3/29号 キャノンボール・アダレイ [雑誌]

小学館 2016-03-15
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《陽気も哀愁も抜群に表現する、ジャズの教師。》
 まずは1曲目のアップテンポと2曲目のスローテンポをぜひ聴き比べて欲しい。初心者にはとても同一人物の演奏とは思えない。TPOに合わせて場に相応しい演奏と演出をする。そんな変幻自在が可能だったのは、全体を見渡して指導や調整をする「音楽教師」の経験を活かしていたからかも。
 そして3曲目の『ワーク・ソング』はJAZZ100年収録のものと違い、来日公演のライブ録音。ここだけでしか聴けない、短いが印象的な導入部は、朝起きた時の気だるげさがよく出ていて、その後に登場するテーマ部分の、完全に目覚めて「仕事に行くぞ!」という感じがより強調されている。

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「ジャズの巨人」 2016年 3/15号

隔週刊CDつきマガジン 「ジャズの巨人」 2016年 3/15号 ウェイン・ショーター [雑誌]隔週刊CDつきマガジン 「ジャズの巨人」 2016年 3/15号 ウェイン・ショーター [雑誌]

小学館 2016-03-01
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《ウェイン・ショーターは、聴衆を異界へ誘う案内人(ストーカー)》
 バップなジャズの演奏がメリハリのあるリズミカルな降雨なら、ウェイン・ショーターの演奏・作風は流水のよう。切れ目なく流暢に流れる音はメロディアスで、映画かゲームのBGMのようでもある。(どの曲もフェードアウトで終わってるし) BGMとして音楽を聴いている人には受け入れやすい曲調ではないだろうか。
 特に収録曲の『ストーム』はショーターのカラーが全面に出ていてかつ異色、しかし圧倒される。目を閉じて聴き入れば、周囲が一面砂漠の系外惑星にただ一人いるような気分になる。そう、ショーターが愛したSFの一場面のように。
 このSFな部分とマジカルな部分が同時に存在しているかのような曲調は、ホルストの『惑星』にも通じると思うのは考え過ぎか。

 もうすぐこのシリーズも完結だが、裏表紙に第3シーズン開始の告知が。新シーズンではヴォーカルを徹底的に紹介・解説するらしい。
 サッチモにマンハッタントランスファーに美空ひばりと、ラインナップがすごく気になるけど、過去シーズンでもう部屋に置き場所が…。(;_;)

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「ジャズの巨人」 2016年 3/1 号

隔週刊CDつきマガジン 「ジャズの巨人」 2016年 3/1 号 ジャッキー・マクリーン[雑誌]隔週刊CDつきマガジン 「ジャズの巨人」 2016年 3/1 号 ジャッキー・マクリーン[雑誌]

小学館 2016-02-16
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《プレスティッジとブルーノート、どちらがお好み?》
 今号の主役はアルト・サックス奏者、ジャッキー・マクリーン。収録曲はまだ若い20代の頃、朴訥な演奏のプレスティッジ時代から2曲、程よく熟し、洗練された演奏のブルーノート時代から5曲が選曲されている。
 特に初心者にオススメなのがプレスティッジ時代の『わが恋はここに』とブルーノート時代の『レッツ・フェイス・ザ・ミュージック・アンド・ダンス』。どちらも他に金管奏者がいないワン・ホーン・カルテットなので、マクリーンの演奏が十分に堪能できる。そして若年期と熟年期それぞれの良さがあり、とても甲乙つけがたいが、票を投じるなら『レッツ・フェイス~』。

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「ジャズの巨人」 2016年 2/16号

隔週刊CDつきマガジン 「ジャズの巨人」 2016年 2/16号 ソニー・クラーク [雑誌]隔週刊CDつきマガジン 「ジャズの巨人」 2016年 2/16号 ソニー・クラーク [雑誌]

小学館 2016-02-02
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《不遇のプレーヤーで作曲家、ソニー・クラーク》
 ソニー・クラークの演奏は立て板に水のように流れるものではなく、スキップをしているかのように、またはダンスをしているかのような演奏だ。それが音に重みを与え、存在感を際立たせている。そしてこの重みがまた、クラークの演奏になんとも言えない物悲しさも付加しているように感じられた。また、作曲にもこのスキップというか引っかかりが随所にあり、それが曲の魅力をより強調している。
 しかしそれが本場であるアメリカでは理解されず、日本で理解されたというのは……。
 本国では理解されなかったが後に異国で理解され、逆輸入の形で人気になる。それはアメリカに限らず日本に限らず世界中で、そして音楽だけでなくあらゆる分野でままあることでもある。
 もし彼が早期に来日公演を果たしていたら、彼がドラッグに溺れ、早逝することはなかったかもしれない。

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「ジャズの巨人」 2016年 2/2号

隔週刊CDつきマガジン 「ジャズの巨人」 2016年 2/2号 アート・ペッパー [雑誌]隔週刊CDつきマガジン 「ジャズの巨人」 2016年 2/2号 アート・ペッパー [雑誌]

小学館 2016-01-19
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《「ストレート」とは言い難い「ライフ」を送った名ASプレーヤー。》
 前期と後期とでスタイルを異にするアート・ペッパー。
 前期の代表曲はポップス風味のあるジャズだったのに対し、後期代表曲の一つである収録曲『ザ・プリズナー』はとても歌謡的で小節が効いており、情熱的な演歌のようでもある。その情感の深さは、心の奥まで震わされるようだ。
 リハビルを始めるまでアート・ペッパーが常用していた麻薬はヘロインだそうだ。ヘロインはモルヒネと同系統の、抑制(ダウナー)型の麻薬である。前期の特色の一つである「クール」「哀愁」「翳り・陰影感」といったものは、幼少期の経験等で彼自身が元々持っていたものの他に、もしかしたらヘロインの影響もあったかもしれない。前期と後期の曲を聴き比べる度にそんな思いがふっと浮かぶ。

 収録曲はペッパーがもちろん主役だが、解説には書かれていないがカール・パーキンスの力強くも軽快なピアノも聴きどころと言って良いと思う。
 後半で登場するレッド・ガーランドとは違う良さがあり、アピールは強く、しかし相手を殺さない。ペッパーのサックスの魅力を数倍にも高めてくれている。しかも左腕に障害を抱えた上でこの演奏、しかし夭折したゆえか代表作が少ないので、知る人ぞ知る(知名度)B級プレイヤーだ。
と言うのはあくまでジャズ初心者である私の感想であり、ジャズを知っている人なら誰もがカール・パーキンスはA級と評するかもしれない。
 逆に言えば、初心者でも凄さが解るカールの演奏が素晴らしすぎるのだろう。

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「ジャズの巨人」 2016年 1/19号

隔週刊CDつきマガジン 「ジャズの巨人」 2016年 1/19号 ウェス・モンゴメリー [雑誌]隔週刊CDつきマガジン 「ジャズの巨人」 2016年 1/19号 ウェス・モンゴメリー [雑誌]

小学館 2016-01-05
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《単純なようで実は複雑、簡単なようで実は難しい、ギター弾きの聴かせるテクニック。》
 ギターの弱点は音量・音色の弱さ。それを克服するために後年に生まれたのが、電気仕掛けで多彩な表現ができるようにしたエレキギター。
 しかしウェス・モンゴメリーはその弱点を物ともせず、自らのテクニックを磨くことでギターの良さを引き出した。
 どの曲にもあるなめらかでまろやかな演奏は極上のウイスキーのようで、ウェスの技術がいかに素晴らしく凄いかが実感できる。

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「ジャズの巨人」 2015年 1/5号

隔週刊CDつきマガジン 「ジャズの巨人」 2015年 1/5号 エリック・ドルフィー [雑誌]隔週刊CDつきマガジン 「ジャズの巨人」 2015年 1/5号 エリック・ドルフィー [雑誌]

小学館 2015-12-22
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《アンチ癒し系! しかし惹きつけられる!》
 エリック・ドルフィーの演奏ほど緊迫感のあるものはないだろう。小刻みに紡がれるリズム、ほぼ全編に亘る低音、圧倒的なドライヴ感。そのサスペンスフルな演奏は、決してBGMにはできない、聞き流す気になれない「聴かせる」音楽として完成されている。
 ちなみに収録曲が録音された1960年代当時、両親の生まれ故郷であるパナマではナショナリズム高揚による反米運動が盛んになっていた。生まれ・育ちはアメリカ、しかし故郷はパナマのドルフィーはこの状況を、内心どう捉えていたのだろうか。素人ながら収録曲から感じられる緊迫感からして、作曲に全く影響を与えなかったとは思えない。
 パナマがアメリカから(表面的に)独立するのは、ドルフィーが亡くなってから35年後のことである。彼が生きていれば、もしかしたらこれを機に以前までとは全く違った作曲をしていたかもしれない。
 そして最後に収録されているドルフィーのコメント。CD、音楽、彼の人生、色々な意味でトリに相応しい。

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「ジャズの巨人」 2015年 12/22号

隔週刊CDつきマガジン 「ジャズの巨人」 2015年 12/22号 リー・モーガン [雑誌]隔週刊CDつきマガジン 「ジャズの巨人」 2015年 12/22号 リー・モーガン [雑誌]

小学館 2015-12-08
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《見た目は色男の若人、しかし腕は一流!》
 ファッツ・ナヴァロ、クリフォード・ブラウンに次ぐ早逝のトランペッター、リー・モーガン。『キャンディ』『フー・ドゥ・ユー・ラヴ・アイ・ホープ』での十代とは思えない落ち着いた演奏。そして名曲『チュニジアの夜』の大胆なアレンジ。当時、見た目とは裏腹の、並外れた演奏を聴いた聴衆は何を思っただろうか。
 そして自作曲『ザ・ライオン・アンド・ザ・ウルフ』。これほどの作曲ができるのならば、長生きすればどれだけ名曲を世に送れたか。繰り返し聴けば聴くほどにそうした「if」が頭の中を駆け巡る。
 それくらい早逝が悔やまれる腕の持ち主、それがリー・モーガン。

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「ジャズの巨人」 2015年 11/24号

隔週刊CDつきマガジン 「ジャズの巨人」 2015年 11/24号 スタン・ゲッツ [雑誌]隔週刊CDつきマガジン 「ジャズの巨人」 2015年 11/24号 スタン・ゲッツ [雑誌]

小学館 2015-11-10
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《初心者に嬉しい、スタン・ゲッツの聞き所が凝縮!》
 スタン・ゲッツと言えばボサ・ノヴァ。にわかな私はこれまでそう思っていました。しかし今号でそのイメージは粉砕されました。
 ボサ・ノヴァはあくまでのゲッツの一面。他にも凍った火柱のような、クールな情熱が感じられる曲が厳選されています。特にトラック4『リザ』の変幻自在の演奏は、「ゲッツと言えばボサ・ノヴァ」というイメージを見事にかき消してくれます。
 そして死の3ヶ月前の演奏であるトラック6『ファースト・ソング』。中盤までは抑え気味のゲッツの演奏が、終盤では一転して力強いに変わる瞬間は、初めて聴いた時は目が丸くなるほどの衝撃でした。
 聴けば聴くほどに収録曲の全てに感じられる、ゲッツのクールな情熱。黒人ジャズマンの熱気に当てられた時の、気分転換に聴くのもいいかもしれません。

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